国立新美術館で行われている「ミュシャ展」に行ってきました。
ミュシャと言えばアール・ヌーヴォー調の魅惑的な女性を描くポスター画家、といったイメージでしたが、今回の展示ではそんなイメージを覆す「スラブ叙事詩」という巨大な作品群がメイン。
さっぱり知識がなかったので、SNS上でミュシャ展を見に行く前に読むべし、と絶賛されていた芸術新潮 2017年 3 月号
を読み、予習。なるほどこれは絶賛されるわけだと納得。
そもそもスラブ民族とは?から説明してくれるのでありがたかったです。


(画像クリックでアマゾンに飛びます)
さらにNHKで放映されていた「華麗なるミュシャ 祖国への旅路 ~パリ・プラハ二都物語~」を視聴。(ナビゲーター役の多部さんが可愛くて最高。内容は芸術新潮の方が濃かったものの、パリからプラハまでの街並みなども楽しめました。)
そしていよいよミュシャ展に入場。
まず最初に目に飛び込んでくる作品は「原故郷のスラブ民族」
他民族の襲撃から身を隠し、ぽっかりあいた空洞の様な眼でこちらをみる人物が印象的な作品。
その後のスラブ民族の苦難を表しているような作品です。
「スラブ叙事詩」はミュシャが晩年までの16年を奉げて描いた作品であり、スラブ民族の歴史をテーマにした壮大な連作。正直ミュシャの作品だと言われても、「あの」麗しの女性像を描いたミュシャが描いたとはわからない、それくらいまったくイメージの違う作品群でした。
今回の展覧会、撮影可能エリアもありました。
18枚目 スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い
ナチス式の敬礼を思わせるポーズや、右下に鍵十字を思わせるようなモチーフが描かれている等の理由で、ミュシャの生前、唯一公開されなかったという作品だそうです。
ミュシャ本人がゲシュタポに逮捕され、その釈放から半年もたたずに亡くなったことを考えると、全くの誤解であり、なんともやりきれない話です。
ちなみに右下のモチーフ、まったく鍵十字に見えませんでした。

20枚目 スラヴ民族の賛歌
一目見てこれが「スラブ叙事詩」最後を飾る作品だとわかる作品。
画面から喜びが伝わってくるような圧倒的な大団円感。
この作品が描かれた1926年は、チェコスロバキア共和国が独立した1918年から8年経ったころ。
タイトルが「スラブ民族の賛歌」なのに真ん中右にアメリカをはじめとする第一次世界大戦時の連合国の国旗が描かれていることに驚きました。チェコと同陣営だったとはいえ、スラブ民族以外の国も含めるんだ、と。
「スラブ叙事詩」のあとは、
1、ミュシャとアール・ヌーヴォー
2、世紀末の祝祭
3、独立のための戦い
4、習作と出版物
といった構成でミュシャの作品が展示してありました。
もちろん代表作ともいえるサラ・ベルナールを描いたポスターなども。
やっぱりミュシャといばこれだよね!といった安心感がありました。やっぱり私はミュシャの描く華やかで明るい、美しい女性像が好きだなーと。
ミュシャ展は2017年6月5日(月)まで。
券売所は平日でも混雑しているようなので、コンビニで発券してから行くのがおすすめです。
ミュシャと言えばアール・ヌーヴォー調の魅惑的な女性を描くポスター画家、といったイメージでしたが、今回の展示ではそんなイメージを覆す「スラブ叙事詩」という巨大な作品群がメイン。
さっぱり知識がなかったので、SNS上でミュシャ展を見に行く前に読むべし、と絶賛されていた芸術新潮 2017年 3 月号
そもそもスラブ民族とは?から説明してくれるのでありがたかったです。
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さらにNHKで放映されていた「華麗なるミュシャ 祖国への旅路 ~パリ・プラハ二都物語~」を視聴。(ナビゲーター役の多部さんが可愛くて最高。内容は芸術新潮の方が濃かったものの、パリからプラハまでの街並みなども楽しめました。)
そしていよいよミュシャ展に入場。
まず最初に目に飛び込んでくる作品は「原故郷のスラブ民族」
他民族の襲撃から身を隠し、ぽっかりあいた空洞の様な眼でこちらをみる人物が印象的な作品。
その後のスラブ民族の苦難を表しているような作品です。
「スラブ叙事詩」はミュシャが晩年までの16年を奉げて描いた作品であり、スラブ民族の歴史をテーマにした壮大な連作。正直ミュシャの作品だと言われても、「あの」麗しの女性像を描いたミュシャが描いたとはわからない、それくらいまったくイメージの違う作品群でした。
今回の展覧会、撮影可能エリアもありました。
18枚目 スラヴ菩提樹の下でおこなわれるオムラジナ会の誓い
ナチス式の敬礼を思わせるポーズや、右下に鍵十字を思わせるようなモチーフが描かれている等の理由で、ミュシャの生前、唯一公開されなかったという作品だそうです。
ミュシャ本人がゲシュタポに逮捕され、その釈放から半年もたたずに亡くなったことを考えると、全くの誤解であり、なんともやりきれない話です。
ちなみに右下のモチーフ、まったく鍵十字に見えませんでした。
20枚目 スラヴ民族の賛歌
一目見てこれが「スラブ叙事詩」最後を飾る作品だとわかる作品。
画面から喜びが伝わってくるような圧倒的な大団円感。
この作品が描かれた1926年は、チェコスロバキア共和国が独立した1918年から8年経ったころ。
タイトルが「スラブ民族の賛歌」なのに真ん中右にアメリカをはじめとする第一次世界大戦時の連合国の国旗が描かれていることに驚きました。チェコと同陣営だったとはいえ、スラブ民族以外の国も含めるんだ、と。
「スラブ叙事詩」のあとは、
1、ミュシャとアール・ヌーヴォー
2、世紀末の祝祭
3、独立のための戦い
4、習作と出版物
といった構成でミュシャの作品が展示してありました。
もちろん代表作ともいえるサラ・ベルナールを描いたポスターなども。
やっぱりミュシャといばこれだよね!といった安心感がありました。やっぱり私はミュシャの描く華やかで明るい、美しい女性像が好きだなーと。
ミュシャ展は2017年6月5日(月)まで。
券売所は平日でも混雑しているようなので、コンビニで発券してから行くのがおすすめです。
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茨城県立近代美術館で行われている
「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」に行ってきました。
昨夏に九州国立博物館で行われていた「東山魁夷自然と人、そして町」展に行けずに悔しかったのですが、茨城でも東山魁夷展が行われて嬉しかったです。
今回の展示のメインは何といっても「唐招提寺御影堂障壁画」全68面。
それが唐招提寺御影堂と同じように再現展示されているので、とにかく圧倒されました。
ずっと画集でしか見れなかった絵が、実際には襖に描かれているのでまずその大きさに圧倒され、「見る」というより絵の世界に迷い込むような感じでした。
どの絵もとにかく美しく、波の飛沫、湿った空気まで伝わってくるようで、夢見心地のまま見て回りました。
茨城新聞の動画↓
「東山魁夷 唐招提寺御影堂障壁画展」に行ってきました。
昨夏に九州国立博物館で行われていた「東山魁夷自然と人、そして町」展に行けずに悔しかったのですが、茨城でも東山魁夷展が行われて嬉しかったです。
今回の展示のメインは何といっても「唐招提寺御影堂障壁画」全68面。
それが唐招提寺御影堂と同じように再現展示されているので、とにかく圧倒されました。
ずっと画集でしか見れなかった絵が、実際には襖に描かれているのでまずその大きさに圧倒され、「見る」というより絵の世界に迷い込むような感じでした。
どの絵もとにかく美しく、波の飛沫、湿った空気まで伝わってくるようで、夢見心地のまま見て回りました。
茨城新聞の動画↓
古河に行ってきました。
せっかくなのでまずは古河歴史博物館へ。
古河市の古代から近世まで様々なものが展示されていましたが、
中でも力が入っていたのが古河藩家老だった鷹見泉石について、
さらには鷹見泉石が収集・記録した蘭学関係資料が多く展示してありました。
特別展として「赤羽刀と日本刀名品展」が行われていました。

どの刀も美しく、すごいなーと思ってみていたのですが、
一番驚いたのは水戸藩主徳川斉昭自ら打った刀があったこと。
藩主自ら!?と驚きました。
その後行った施設のビデオで、古河の第4代藩主 土井利位は、
顕微鏡で見た雪の結晶を「雪華図説」としてまとめたので
「雪の殿様」と呼ばれていると知りました。
なんだかおとぎ話にいそうな名前のメルヘン感。
下は近くの小学校前の石畳。雪の結晶が彫られています。
アップで。
館内でも雪華図をもとにしたレターセットなどが販売されていました。
せっかくなのでまずは古河歴史博物館へ。
古河市の古代から近世まで様々なものが展示されていましたが、
中でも力が入っていたのが古河藩家老だった鷹見泉石について、
さらには鷹見泉石が収集・記録した蘭学関係資料が多く展示してありました。
特別展として「赤羽刀と日本刀名品展」が行われていました。
どの刀も美しく、すごいなーと思ってみていたのですが、
一番驚いたのは水戸藩主徳川斉昭自ら打った刀があったこと。
藩主自ら!?と驚きました。
その後行った施設のビデオで、古河の第4代藩主 土井利位は、
顕微鏡で見た雪の結晶を「雪華図説」としてまとめたので
「雪の殿様」と呼ばれていると知りました。
なんだかおとぎ話にいそうな名前のメルヘン感。
下は近くの小学校前の石畳。雪の結晶が彫られています。
アップで。
館内でも雪華図をもとにしたレターセットなどが販売されていました。
常陸国総社宮に行ってきました。
まずは随身門。
拝殿と奥に見えるのが本殿。
拝殿。
境内には日本武尊が腰かけたと伝わる腰掛石があります。
腰掛石。
腰掛石の隣にはこんな看板も。
この常陸国総社宮がある石岡市は、もと府中松平藩であり、その藩医が
手塚治虫先生のご先祖である手塚良庵さんだそうです。
手塚治虫先生の漫画「陽だまりの樹」の主人公でもあります。
そういったご縁から、こちらのお宮では手塚治虫先生の作品イラストを使ったお守りや御朱印帳などもあるそうです。
本殿南側の十二末社。
何柱かの神様の戸が少し開いていたのでびっくりしました。
まずは随身門。
拝殿と奥に見えるのが本殿。
拝殿。
境内には日本武尊が腰かけたと伝わる腰掛石があります。
腰掛石。
腰掛石の隣にはこんな看板も。
この常陸国総社宮がある石岡市は、もと府中松平藩であり、その藩医が
手塚治虫先生のご先祖である手塚良庵さんだそうです。
手塚治虫先生の漫画「陽だまりの樹」の主人公でもあります。
そういったご縁から、こちらのお宮では手塚治虫先生の作品イラストを使ったお守りや御朱印帳などもあるそうです。
本殿南側の十二末社。
何柱かの神様の戸が少し開いていたのでびっくりしました。