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2025/06/26 02:13 |
TV「大河ドラマとその時代 ~日本を映し出した半世紀~」
時代劇専門チャンネル
「大河ドラマとその時代 ~日本を映し出した半世紀~」
という番組をやっていたので視聴しました。

今時代劇専門チャンネルでは、大河ドラマの総集編を30シリーズ放映しているのでそのために制作されたオリジナル番組でした。
昔の大河ドラマが気になっていたので、個人的なメモを兼ねて感想を。

番組構成としては、時代ごとに区切り、それぞれの作品と時代背景を脚本家のジェームズ三木さんが説明、さらに補足的に演出家の大原誠さんと比較文化学者の佐伯順子さんが語るものでした。それと俳優の平幹二朗さんが当時の撮影の裏話など。

1960年代 大河ドラマ黎明期
1963年 第1作 花の生涯 TVに出なかった人気映画俳優が出演、大ヒット
1964年 第2作 赤穂浪士
1965年 第3作 太閤記
1966年 第4作 源義経
1967年 第5作 三姉妹
1969年 第7作 天と地と 初のカラー作品

1970年代 大河ドラマ躍進期
1970年 第8作 樅の木は残った
1973年 第11作 国盗り物語 
破竹の勢いで天下を目指す信長の姿は、当時首相にまで一気に駆け上がっていった政治家、田中角栄の姿に重なった
1974年 第12作 勝海舟
1975年 第13作 元禄太平記
1976年 第14作 風と雲と虹と
1977年 第15作 花神
1979年 第17作 草燃える 頼朝と政子の恋愛ドラマとしても話題

1980年代 大河ドラマ黄金期
1980年 第18作 獅子の時代 初のオリジナル脚本、フランスでの撮影
1981年 第19作 おんな太閤記 女性視点で描く大河ドラマの先駆け
1983年 第21作 徳川家康 これまでの狸おやじのイメージを払拭
1987年 第25作 独眼竜正宗 平均視聴率39.7% 歴代最高視聴率
1988年 第26作 武田信玄 前年の独眼竜正宗と共に、物語の原点に父との対立
1989年 第27作 春日局 「お局様」が流行語

ナレーション「80年代の大河ドラマは女性の社会進出が進んだ時代を反映し、
時代の求める女性像を提示し、社会の意識を変える役割を担っていました」

1990年代 大河ドラマ模索期
1991年 第29作 太平記 バブル崩壊の年に放送
裏切りの時代にまっすぐに生きようと悩む主人公の姿が、放送当時の空気と重なり高い視聴率を維持
1992年 第30作 信長KING OF ZIPANGU 世の中はまだバブルの余韻の中
(信長の自刃シーンを背景に)しかし視聴者はいつ崩れるかもしれないバブルの危うさを感じていたかもしれない。
1994年 第33作 花の乱 日野富子を中心に描くが、視聴率は伸びなかった
ここで演出家の大原誠さん「大河は視聴率がすべて。低かったけどいいドラマだったなんて負け犬の遠吠え」
1995年 第34作 八代将軍吉宗 幕府の財政を立て直す享保の改革を描く、視聴率回復
1996年 第35作 秀吉 「心配ご無用!」この年の流行語
1997年 第36作 毛利元就 世紀末の日本にエール

2000年代 大河ドラマ新世紀へ
2000年 第39作 葵 徳川三代 史上最大規模、かつ初のハイビジョン撮影の関ケ原の合戦 2001年 第40作 北条時宗 蒙古襲来という未曽有の危機に立ち向かう時宗の姿が、景気の低迷から脱却しようともがく当時の日本の姿に重なり合っていく
2002年 第41作 利家とまつ〜加賀百万石物語〜‎ 大河ドラマ初、夫婦連盟タイトル
戦国時代のホームドラマとして描く
2006年 第45作 功名が辻 内助の功を武器に動乱の時代を生き抜いた山内一豊夫妻の戦国ホームドラマ

ナレーション「21世紀の女性は、千代のような内助の功型や、まつのような自立型と多様化していきます」

2007年 第46作 風林火山 男性主人公は再び歴史の脇役が選ばれるように
2008年 第47作 篤姫 大河ドラマ史上最年少主演
家族のきずなを丁寧に描いた幕末ホームドラマは多くの女性の共感を呼んだ
2009年 第48作 天地人 風林火山同様、歴史の脇役にスポットを当てた作品
義を貫き、民を愛し、民と生きる兼続の姿はこれまでと違った新しいヒーロー像
2010年 第49作 龍馬伝 迷いながら成長し、前進し続ける竜馬を、現代日本に通じる等身大ヒーローとしてよみがえらせた
2011年 第50作 江〜姫たちの戦国〜

ナレーション「メディアの多様化により、TVがお茶の間の中心にいた時代は終わりました。しかし、大河ドラマは時代の合わせ鏡としてこれからも日本人の姿を見つめ続けていきます」


以下感想
正直見ながらいろいろ突っ込みながら見ていたのですが、無理やりなまとめに笑ってしまいました。
視聴者が国盗り物語で信長の出世と田中角栄を重ねてみていた、とか、ましてや時宗の蒙古襲来への対処を、景気低迷から脱却しようともがく日本に重ねて見ていた、なんて無理やり過ぎないか?と。
とにかく番組内で大河ドラマの○○を当時の△△に重ねて見ていたっていうフレーズを多用しすぎでした。 番組のサブタイトルが「 ~日本を映し出した半世紀~」だから、そういう方向にまとめたのでしょうが。

それと大河ドラマの女性に、時代の求める女性像を提示して社会の意識を変えよう、なんて本気で制作側が考えてるのならやめてもらいたいなあ、と。
当時の価値観の中で生きた人たちのドラマを見たいのに、現代人の価値観で動く人がでると一気に興ざめします。特にそれが主役クラスならなおさら。「戦は嫌にございます」系ヒロインの薄っぺらさ。
せっかくの大河ドラマなら、現代人の感性とは乖離していても、その時代特有の価値観や空気を視聴者にも納得できるように出してほしい。
その点今年の「真田丸」は登場人物が当時の価値観で生きているのが伝わって最高です。

放送時の世間の空気として、好まれる題材、好まれない題材があるのはわかるのですが、大河ドラマそのものに放映当時の世相を映す鏡であってほしいとは思いません。
時代に合っていようがなかろうが、面白ければ見るし、つまらなければみません。
もっともこの番組はNHKが制作したものではないので、こんな批判は的外れかとは思いますが。

とりあえず、この番組から不況の時は主人公が出世するものが世間に受ける、というのはわかりました。サクセスストーリーは男女どちらが見ていても気持ちいいからでしょうね。
日野富子の視聴率が悪かったのは時代に合わなかったからなのか、そもそもつまらなかったからなのかは見ていないので何とも言えませんが。
視聴率最低の「花燃ゆ」は、脚本がひどい出来だったので低視聴率も納得ですが、同じ最低視聴率だった「平清盛」は、言われるほど悪くなかったと思っています。

NHKには視聴率を気にせず、歴史ファンが楽しめる上質の「歴史物語」をどんどん作ってもらいたいです。その点今年はとっても楽しい時間を過ごせているので感謝しています。

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2016/04/25 21:33 | Comments(0) | 未選択

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