徒然雑記

見てきました。 

映画館での初３D作品がホラーになるとは自分でも意外でしたが。

感想は、まあ悪くない映画だったとは思いますが、人に勧めることはしません。
映像は非常に綺麗だったのですが、ストーリーが消化不良。
（消化不良はホラー作品にありがちといえばありがちですが）

以下ネタばれかも。

映像の綺麗さと、幼い子供がこちらとあちらの世界を行き来するシーンで
「パンズ・ラビリンス」を思い出したけど、
この作品は幻想的というには隠された過去があまりに人間臭かった。

実際多感な思春期の女の子相手に、
あの父親と義理の母親は接し方を間違っていたとしか思えなかったです。
あんなことされたら普通の子はドン引くでしょう。
まさか笑ってもらえるとでも・・・？

その後の事故も痛ましかったけれども、
常識的に安静にしないといけない時期になにやってるんだと母親に問いかけたい。
父親も止めてくださいよ、と。

人間の心理をしっかり描こうとして成功していたと思う作品なだけに、
すべての原因となったあの事件だけがなんだか浮き上がってみえました。
あんなことしなかったらキリコも声を失わずに済んだのでは。
そして本当に弟と仲良く生活できていたのでは。


本編を見る前はうさぎがキーらしいので、
勝手に「不思議の国のアリス」のダーク版かと思っていましたが、
実際キーとなったのは「人魚姫」でした。

「弟」の存在は見た人の解釈次第でどうとでもなるのでしょうけれど、
本当に消化不良。

事故のシーン後、ウサギを腕に抱いたキリコの脚に血がつたっているのを見て、
この瞬間弟をキリコがこの世に生みだした暗喩なのかとは思ったけれど、
それでも色々消化不良。

とりあえず見終わって思ったことは、
精神病院オチじゃなくてよかった、ということと映像が本当に綺麗だった、ということです。